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広島黒田6日にもFA宣言
FAでの去就が注目される広島黒田博樹投手(31)が2日、広島市の球団事務所で事実上最後の残留交渉に臨んだ。1時間近く熱心な慰留を受け、球団の姿勢に感謝したが、大きな心境の変化はなかった。黒田は週明けの6日にも「FA宣言」を表明する。阪神へのFA移籍が有力だが、獲得に名乗りを挙げているソフトバンクら他球団にメジャーも含め、激しい争奪戦がいよいよ始まる。
黒田は黒い長袖シャツにジーンズ姿で現れた。普段着で約1時間の会談を終えた黒田の表情は、吹っ切れたように柔らかかった。
「球団と話すのはこれが最後になると思う。週明けには球団に(決断を)報告に行きます」。
この日も態度表明はしなかったが、週明けの6日にも出す「結論」とはFA権行使だ。ルール上、9日からメジャーを含めた他球団との接触が解禁される。05年最多勝、06年最優秀防御率の国内屈指の右腕をめぐる大争奪戦の火ぶたが、切って落とされる。
現時点では阪神へのFA移籍が有力視される。近い関係者に阪神行きの意思があることを告げている。もちろん黒田は9日以降、その他すべての可能性もにらみながら、各球団の話を聞く。阪神のほかソフトバンク、西武が動き、巨人の参戦も濃厚。インディアンス、カブスなど米球団も手を挙げる見通しだ。
現時点で唯一「交渉権」を持つ広島は、わずかな望みにかけて3回にわたり計5時間近く慰留を続けてきた。それも、この日が事実上の最後になった。宣言すれば、もうエース右腕と会う機会を自由に確保できない。双方にとって重要な意味を持つ1日だった。だが、ここでも黒田の心境に大きな変化はなかった。
球団の態度は今まで以上に熱かった。「細かい部分の条件提示を受けた。あとは、いつもと同じように慰留されました」と黒田。球団史上最高の4年10億円以上の再契約条件をあらためて示され「誠心誠意を本当に感じる。お金でない部分でも、僕を必要としてくれている」と頭を下げた。
1対1で交渉に当たった鈴木清明球団本部長(52)は「やることはやった? そうです。あとは彼のアクションを待つ」と人事を尽くしたと強調。最も伝えたかったことは「黒田がいないと戦えない」。同本部長によると会談の中で黒田は「優勝争いをしたい」「大観衆の前でやりたい」との思いを明かしている。
「正直言って今は比べるところ(他球団)がないので…。気持ち? 1日1日で動くことはない。結局、最後に決めるのは自分です」。すべての要素を胸に刻みながら「夢」に向かって最善の道を選ぶ。【柏原誠】
[2006年11月3日9時25分 紙面から]
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