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広島広瀬が「護摩行」挑戦

 炎の中に見えるのはレギュラーの座か-。広島広瀬純外野手(27)が「護摩行」に初挑戦することが4日、明らかになった。猛烈な火柱と1時間以上向き合う荒行だ。レギュラー奪取へ脱皮を目指す男が、わらにもすがる思いで鹿児島・最福寺に身を寄せる。この修行を始めて以降、主軸に成長した先輩新井も「焼かれてこい!」と炎のように熱いエールを送った。

 「がむしゃら」という言葉は今の広瀬のためにある。今までと同じようなオフを過ごしても何も変わらない。炎の荒行に挑む心境をこう語った。

 「故障明けの夏から考えていました。新井さんにも相談しました。顔が焼けてしまったっていい。何かを変えないと。野球は技術、体力もそうだけど精神的な部分が大事。より高いレベルで戦うために自分に足りない部分を鍛えたい」。

 5月の交流戦序盤で左ふくらはぎ筋断裂の重傷を負った。緒方も負傷離脱したばかりでレギュラー奪取の大チャンスを逃した。約2カ月後、戦列に復帰したが生き残りへの危機感を強めてオフの護摩行を決意。先輩新井に相談した。

 新井からは「中途半端な気持ちでは耐えられない。本当にツラいぞ。それなりの心構えで行ってこい!」と告げられた。広瀬は新井の後ろ姿を見ている。04年オフに初めて護摩行に挑み、05年に本塁打王、今年も100打点達成で4番の重責を果たした。12月中に3年連続で最福寺を訪れる主砲は「精神的に鍛えられた」と成果を強調する。

 たとえ体が万全でも道は平坦(たん)ではない。外野争いは緒方、前田、嶋の「3強」に森笠、広瀬、末永らが絡む構図。だが平等にチャンスがあった今季とは違う。ブラウン監督は「実績より勝利に貢献できる選手を使う」と宣言した。今季84試合出場の広瀬は「何か」を変えない限り、レギュラー奪取は難しい。

 高さ3メートルにも及ぶ火柱は強烈だ。堂内には熱気が立ち込め、炎に近づいたテレビカメラが溶けたこともある。阪神金本や新井は1メートルまで近づき、2時間近くも「不動真言」を叫び続けて炎と格闘する。顔は焼けただれ、水泡ができる。それも承知の広瀬は自分を律するため1人で乗り込み、2泊3日の精神修行を行う。苦行の成果は、来季の成績で示すしかない。【柏原誠】

[2006年12月5日11時11分 紙面から]

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