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広島永川“必殺シュート”黒田から盗んだ
カミソリシュートで勝負! 広島の守護神・永川勝浩投手(26)が27日、今年は右打者の内角をえぐるシュートを武器にすることを明かした。昨年はほとんど使わなかった「秘球」で、その証拠に与死球もゼロだった。“赤い大魔神”は2年連続の活躍へ、速球とフォークだけに頼らない新たな投球スタイルの確立を目指す。沖縄合同自主トレ初の休日となったこの日は静養に努めた。
永川が大きく変わる。ストッパーは失敗のきかないポジションだけにリスクは大きいが、あえてもう1段階上のレベルを目指して「内角」にこだわる。
「去年は運がよかった部分もあるし、同じスタイルで続けて活躍できるほど甘くない。成長して、何か新しいものを出していかないと。今年は右打者の内角を攻めようと思っている」。
永川といえば150キロの速球と落差の大きいフォークが代名詞。そこにスライダーを織り込む程度だった。リスクを考えて、スッポ抜ける可能性がある右打者の内角にはほとんど投げていなかった。その証拠に昨年は与死球ゼロ。これが防御率1・66を導き出した要因でもあり、重要な見直し点でもあった。
転機はエース黒田の姿だった。元々は自分と同様に縦の変化で勝負していたが、05年から本格的にシュート、カットボール、スライダーと横の変化を取り入れると2年連続タイトルを獲得。特にシュートは意図的に内野ゴロを打たせる武器として抜群の効力を発した。また、永川はメジャーで主流のムービングボールにも触発された。
「黒田さんもシュートをうまく使って右打者の内角を攻めている。去年、その威力に気付きました」。昨年の春先に黒田の握り方を知って、自分に合う握りを模索。黒田は縫い目に対して並行に指をかける「ツーシーム」だが、永川は直球と同じく垂直にかけるようにした。内角を狙うと自然とシュート回転するため、これを「シュート」として使うことに決めた。
「カミソリ」の使い手には高度な技術が求められる。まずブルペンで制球を固め、メドが立ったら紅白戦から試す。「味方の内側を攻めるのは気を使います。ケガをさせたくないから。それでもやっていかないといけない。みんなに伝えにくいので、新聞とかで予告しておいてくださいね(笑い)」。当てたらゴメンナサイの覚悟も決めた。
ちなみに、05年には死球をめぐって広島と阪神は長い遺恨が続いたが、そのきっかけは05年のオープン戦で阪神シーツに死球を当てた永川の1球だ。「あのトラウマはまったくない。打者に当てる怖さというよりも死球で走者がたまることがいやなだけなので」。イメチェンの成否はともかく、相手打者にとってより嫌な投手になることだけは間違いない。【柏原誠】
[2007年1月28日11時33分 紙面から]
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