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新井決めた!広島延長10回サヨナラ

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10回裏2死二塁、新井は中前にサヨナラを放ち歓喜の万歳(撮影・築山幸雄)
10回裏2死二塁、新井は中前にサヨナラを放ち歓喜の万歳(撮影・築山幸雄)

<広島5-4中日>◇1日◇広島

 やっぱり頼れる主砲ですなあ。広島は延長10回、新井のサヨナラ中前打で連日の総力戦をものにした。9回にまたも永川が打たれて逃げ切れない、最悪のムード。だがブラウン監督は延長10回、先発要員の青木高を初めてリリーフに送る執念のサイ配を見せた。青木高はピンチを抑え、その裏のサヨナラ劇を演出した。疲れる試合が多いが、勝てばすべてが吹き飛ぶ。永川も救われた。

 広島市民球場の観客の不快指数が一気に下がった。うれしいフィナーレがすべてを忘れさせてくれた。延長10回、2死二塁。新井が決めた。中堅藤井の返球が大きくそれ、栗原が歓喜のスライディング。あっという間に勝利の雄叫びの輪が出来上がった。「すごくうれしかったです! 何も考えずに気持ちを強く持って打席に入りました」と最高の笑顔をお立ち台で見せた。

 実は9回、永川が同点に追いつかれた場面では一塁内野席でファン同士の乱闘もあった。最悪のムードがグラウンド、そして客席を支配していた。それを振り払ったのは、新井の執念の一振りであり、そしてブラウン監督の執念のサイ配でもあった。

 10回の表。投手交代のコールの瞬間、何人もの観客がスコアボードを指差し、リリーフカーに乗る男の姿を目で確認しようとした。青木勇人とタカをくくった人もいただろう。だが青木勇はすでに投げ終えてベンチの中。広島の7番手投手に送り出されたのは、まぎれもなく背番号47の青木高広だった。

 青木高のリリーフは今季初めて。開幕からローテーションを守り続けている。ただ7月26日のヤクルト戦では3回4失点、57球で交代していた。そこから中5日。確かに余力はあっただろうが…。新人左腕は期待に応えた。無死一、二塁の大ピンチを空振り三振と併殺で切り抜けた。球場を包んだ異様なムードだけでなく、試合の流れも広島ベンチにもたらした。

 実は広島のブルペン事情は火の車だ。前日は今季最多の8投手をつぎ込んだ。ロングリリーフができる長谷川、宮崎はともに先発要員に回っている。だが、前日は延長10回を投げた8番手マルテのあとに宮崎が用意していた。ローテーション再編の危険性をおかしてまで、1試合にかけて臨んでいる。今までのブラウン監督ではあり得なかったことだ。勝利への執念。それ意外に何もない。

 振り返れば、初戦のVTRを見るかのようだった。序盤で1点をリードした。先発大竹が5回で降板。6回以降をリリーフ勢でまかなうことになった。そして彼らが頑張った。最初のピンチを青木勇がしのいだ。7回の梅津は2-4番を3者凡退。8回は上野が3人切り。すべてのお膳立ては整った。あとは9回の永川だけだった…。

 エンディングだけは前日と同じ、というわけにいかない。もつれにもつれた熱戦をモノにした。蒸し暑く、不快な夜を過ごした広島のファンも、やっとスッキリ眠れる。【柏原誠】

[2007年8月2日11時52分 紙面から]

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