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山本一義氏「魂が抜けた野球」
<広島3-8ヤクルト>◇26日◇広島
また新人に…。広島はヤクルト増渕を攻め切れず、最後に手痛い逆転を許した。これで5位ヤクルトとは3ゲーム差。最下位確定の日が近づいてきた。増渕に対しては4月の対戦でも抑え込まれている。前日の完封負けに続いて元気を出せない打線に本紙評論家の山本一義氏も「プライドはないのか」と一喝。むざむざ新人に好投を許す姿勢に首をかしげた。
3点は奪ったが、安打は3本。得点はいずれも本塁打。たたみかけるシーンもなく、チームとして増渕を攻略したとはとても言いがたい。増渕には4月7日のプロ初登板(神宮)で7回4安打1得点の屈辱を味わっている。今回も7回3安打3得点と攻め切れず、最後に逆転を許した。リベンジもならなかった。
山本氏「プライドはどこに行ったんだろう。高卒の新人に抑えられて恥ずかしいと思わないのか。自分に怒りを覚えないのか。見逃し三振なんてもってのほかだ。『私は手も足も出ません』とわざわざ言っているようなものなんだから」。
結果として打てなかったのは仕方ない。問題はそこに工夫や意地が見えないことだと同氏は言う。25日には石川に完封されている。相手は5位を争うヤクルト。燃える要素はいくらでもあるはずなのに…。
山本氏「増渕は体もいいし、すごくいいものを持っている。近い将来、必ず出てくる投手。だからこそ、なんだよ。新人は最初につぶさないといけない。工夫して必死に攻略しないといけない。魂が抜けた野球では相手にナメられ続けるばかり。向こうはどんどん自信を持ってくる。後悔したときにはもう遅いよ」。
高橋の好投が無駄になり、ブラウン監督は「昨日の青木高に続いて援護がなかったね。こちらは2本塁打しても、3安打だけしか打ってない」とさすがに不機嫌。当たり前だ。
山本氏「増渕に2度も抑えられた事実を切実に悔しいと思えないなら、もう選手をやめた方がいい。昔、尾崎行雄という17歳の新人が東映に入団し、オープン戦で広島と対戦した。私たちは『高校生にやられてたまるか』と必死に立ち向かった。結局、2ケタ三振で敗れたが、あの悔しさは今でも忘れないよ。屈辱だった。確かにすごい投手だったけど「すごいから仕方ない」では何の進歩もない。粘りがないから来年にもつながるわけがない」。
この日の観衆は8326人と寂しいものだった。それでもチームの勝利を求め、好きな選手の活躍を見に足を運んでいる。山本氏は「高いお金を払って、いいプレーを見に来ているんだ。あの拍手、声援に応えられない無気力プレーをする選手はプロの資格がない」と手厳しかった。【構成=柏原誠】
[2007年9月27日11時42分 紙面から]
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