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新井、山本浩二コーチに本音ぶつけた

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一塁ノックを受ける新井(撮影・田崎高広)
一塁ノックを受ける新井(撮影・田崎高広)

 FA移籍か残留かで迷う広島新井貴浩内野手(30)が30日、恩師の日本代表山本浩二コーチと「FA談義」を行っていたことを明かした。代表合同自主トレで神戸入りした29日の夜に同コーチの部屋を訪れ、今の率直な心境を伝えたという。代表ではプレーに専念する一方、グラウンドを離れると去就問題で頭がいっぱい。そんな新井にとって今回の密室会談が大きな意味を持つのは間違いない。

 再び「同じチーム」になった恩師に、すべてを包み隠さず打ち明けた。広島に残りたい気持ちがある。でも、より熱い戦いもしてみたい…。この1カ月間、交渉役の鈴木球団本部長やマスコミ、近い関係者らに何度も繰り返してきた言葉をあらためて伝えた。

 「お話をさせていただきました。FAのことですね。今の自分の気持ちを伝えさせてもらいました。浩二さんの話も聞かせてもらいました」。夜のミーティングなど代表の1日のスケジュールが終了後、「ちょっと話でもするか」と誘われたという。同コーチの部屋で約1時間、師弟は腹を割って言葉を交わした。

 新井は神戸入りする前から「お世話になった方。相談というか気持ちを伝えるのが道理です」と話していた。初日からその場が実現した。同じ広島出身。入団3年目の01年から5年間、監督と選手の関係だった。03年にポスト金本(現阪神)の4番に抜てきされて大不振、05年の本塁打王…。新井の苦楽の道はミスター赤ヘルとともにあった。

 山本コーチが前夜を振り返る。「この何日間か、彼はずっと同じようなこと言っているだろう。本当に悩んでいるんだよ。自分の権利なんだし悩んでいい」。広島の社外取締役という肩書を持ち、一方では一野球人としての先輩。「球団関係者としたら抜ければそりゃあ痛い。残ってほしいのは当然。広島OB、ファンもそう思っている」。

 大きな難題を抱えたまま、新井は代表合同自主トレをスタートさせた。山本コーチとの会談でも、自分の心境に大きな変化はなかったという。「ユニホームを着ているときは野球に集中します。グラウンドには私的なものは持ち込みません。メリハリをつけて(FA問題を)考えていきたいですね」。

 決断前にやるべきことは確実に減っている。材料はほとんど出そろった。最後に残される「決断」という大仕事まで、新井はあとしばらく自分と向き合う。【柏原誠】

[2007年10月31日12時1分 紙面から]

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