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黒田揺れる心「自分が抜けたらカープが…」

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練習後に報道陣に対応する黒田
練習後に報道陣に対応する黒田

 広島黒田博樹投手(32)がFA手続きが始まった2日、「自分が抜けたらカープはどうなるのか」と苦しい胸の内を明かした。FA権を行使してのメジャー移籍を視野に入れている黒田は5日に申請書を提出。その後はオファーのあったメジャー球団の話を聞いて吟味する意向だ。メジャーへの思いの一方で、チームに対する責任を痛感している心境を吐露した。

 FA手続きが開始されたこの日、黒田は大野練習場でランニング、ウエートトレなどに励んだ。ひとしきり汗を流した後「申請書類は5日に出します。宣言してからいろんな方向に進んでいくと思う」と語った。

 宣言後はマリナーズ、レッドソックス、カブスなど複数球団が獲得に乗り出すとみられる。「今までやってきた野球がどれだけ評価されるのか聞いてみたい」。球団にかかわらずあらためて検討していく考えを示した。その一方で「自分が抜けたらカープはどうなるのか」と胸の内を明かした。

 今季は12勝8敗、防御率3・56。右ひじの手術明けとしては文句のない成績だが過去2年間より数字を落とした。05年に最多勝、06年に最優秀防御率を獲得したエースにとって納得のいく数字ではなかった。黒田はブラウン監督に指名され昨年から投手キャプテンを務めている。「与えられたポジションは分かっている。キャプテンとして今年はふがいなかった。チームにそこまで力になれなかった」。責任を痛感していることは、そう語る表情にも表れていた。

 「ワールドシリーズで見た松坂は違う世界の投手に見えた」。思いは募る。しかし後ろ髪をひかれる。球団とは何度も話し合い、誠意は十分すぎるほど伝わっている。昨年はカープ愛、チームへの期待からFA宣言せず残留した。しかし現実は借金22の5位。自責の念もあるが残りの野球人生も限られている。「(メジャーに行くなら)そういう(自責の)気持ちをどう割り切って考えていくのか…」。

 5日に申請後、13日にコミッショナー事務局から公示。14日から他球団との交渉が解禁となる。決着はいつか。移籍か残留か。黒田の決断への道が、いよいよ始まる。【網 孝広】

[2007年11月3日11時41分 紙面から]

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