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前田智19年目背水「限界超えている」
広島前田智徳外野手(36)が背水の19年目を迎える。26日、広島市の球団事務所で契約交渉を行い、4000万円ダウンの年俸1億7000万円で更改。自身最高のダウン額となったが、成績に不満を抱く前田智も納得した。通算2000安打達成の栄光はあくまで通過点。自ら唱えた「限界説」を自らのバットで払しょくする意気込みだ。これで広島は全選手が契約更改を終えた。(金額は推定)
言葉の端々に自分のふがいなさをにじませた。交渉を終えた前田智は何度も首を横に振り、自虐的な言葉とともに苦笑いを浮かべた。自己最高の4000万円ダウンものんだ。
「今季の自分のコンディションとか含めるとね。開幕から試合に出られんし、故障ばっかり。とにかく恥ずかしいことばっかりだった。プロのレベルに立っていない。もう1年何とか悔いが残らないように頑張るだけですよ。1年に3回ケガをするのは初めて。もう限界は超えている。もうそろそろかなあ、と」。
来季は引退をかけた1年になる-。誰もがそう思うところだが、前田智の真意は違った。「進退? それは考えていない。ケガしないような体で1年間もう1回トライしたい。それが終わってからまた何か考えればいいこと」。来年、ベストの結果を出すことだけに集中している。引退を意識しながらプレーすることは強く否定した。
チームの成績が乏しい1年で、2000安打の偉業達成を目指す前田智は常に注目の的だった。ファンにとっては希望の光だった。9月1日の広島市民球場は前田一色。グッズは飛ぶように売れ、07年のカープで最も明るい話題だったのは間違いない。それでも本人は消化不良だった。「2000本の年にはなったけど…。毎年、1年間通してケガなくプレーするのが目標だったから」。
最終的に打率2割8分5厘、15本塁打、71打点の成績を残したのはレベルの高さの表れ。人並み外れた打撃への向上心を持つバットマンには不満でも、来季に向けた首脳陣の期待は変わらず高い。交渉した鈴木球団本部長は「外野は競争になるが、クリーンアップをと思っている。フル出場とは言わないけど」と中心選手として期待を寄せた。
「ケガばかりだったので、なかなか来年に気持ちが切り替わらない。自主トレ、キャンプで体がついてくるのか。本格的に走りこんでみないと分からない。今はそんなレベルですよ。しっかりメンテナンスしないと」。不安はあるが、限界を超えた体にまだまだムチを打ち続ける。【柏原誠】
[2007年12月27日11時53分 紙面から]
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