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ルーキー篠田を見守る両親の姿:網孝広

 日南キャンプもいよいよ終了。チームはこれからシーズンに向けて最終調整に入る。新外国人のルイス、コズロースキーの快投、新人松山の長打力、横浜から移籍した木村の俊足巧打など楽しみな新戦力は枚挙に暇がない。西武との練習試合で自打球を顔面に当て、「左眼窩(がんか)底骨折」と診断された赤松が比較的軽症だったのには胸をなでおろした。

 新戦力といえばやはり気になるのは大学・社会人のドラフト1位。篠田純平投手(22=日大)は沖縄でへんとう炎を患い3日間入院。もともと卒業試験のため、1月下旬に広島-東京間を3往復するなど練習不足でキャンプイン。疲れがたまったのだろう。結果的に出遅れてしまった。

 沖縄では満足に投げ込みができず、日南に来てからは精力的にブルペン入り。2日連続で入ることもあった。フリー打撃にも2度登板。実戦では投げずに広島に戻るが「いろいろあったけど、(周りに)追いついてきた。あとは真っすぐの勢いをつければなんとかなる」。即戦力の期待、他球団のドラ1の活躍…。焦る思いもあっただろう。ようやく手ごたえを感じ始めたようだ。

 その篠田の両親が日南を訪れた。ユニホーム姿のわが子に目を細める。ブルペンで投げる姿をそっと見守る。その表情からは期待よりもむしろ「心配」という思いが伝わってきた。

 「日南キャンプの最後の方に行くからって言ってたんです。そしたらあの子、『1軍に残れなかったら(広島に戻るから)すれ違いになるかもって』言うんですよ」と母・由美子さん。息子に会うため、群馬から宮崎までやってきた。「まさかプロ野球選手になるなんて思ってなかったので」。大学を卒業したら地元に帰ってきてくれる。そんな思いもあったのかも知れない。親にとってはいつまでも子ども。どこにいても気になってしょうがない。「沖縄であんなことになって、つらかったです」。

 「本当に心配です」と繰り返す母。「よろしくお願いします」と記者にまで頭を下げる。「群馬にいると、カープの記事がなかなか読めないんです」。これから活躍して“自慢の息子”になってあげてほしい。そんなことを考えながら、久しぶりに大阪の母に電話をしようかなと思った。

網孝広(あみ・たかひろ)
 1972年、大阪府堺市生まれの35歳。入社後広告局に7年、編集局整理部(レイアウト部門)に3年半在籍。06年11月広島総局に赴任。34歳で初めて「新聞記者」になったオールドルーキー。Jリーグ、高校野球、高校サッカーなどの担当を経て07年9月よりカープ担当に。08年の予想順位はエールを込めて3位。まだまだ独身。
柏原誠(かしはら・まこと)
 1977年、長野市生まれの29歳。アマチュアスポーツ全般、Jリーグ、オリックス、阪神担当を経て06年1月からカープ担当。好きなブラウン語録は「ユニホームの後ろ(個人名)ではなく胸のマーク(チーム名)のために戦え」。07年の予想順位は希望込みで中広巨神横ヤ。ちなみに昨年の予想は中神巨広ヤ横と惜しかった。幼少時からG党で原辰徳、松井秀喜のファンだったが熱はすっかり冷めた。家族は妻と男児2人。


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