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広陵監督8回判定に納得いかず/高校野球

<全国高校野球選手権:広陵4-5佐賀北>◇22日◇決勝

 敗者は怒りに震えていた。一塁ベンチで教え子たちがぼう然とする前で、中井監督は本心を隠さなかった。「ストライク、ボールであれはないだろう、というのが何球もあった。もう真ん中しか投げられない。少しひどすぎるんじゃないか。負けた気がしない。言っちゃいけないことは分かっている。でも今後の高校野球を考えたら…」。球史に残る名勝負となったが、納得がいかない。8回の判定を巡り、自らの思いを吐き出した。

 特に問題視したのは、4点リードで迎えた8回裏1死満塁。カウント1-3から、エース野村祐輔(3年)が投じた1球だ。佐賀北の左打者・井出に対し、外角低めにこん身の直球を投げた。しかし桂等球審(58)の判定はボール。押し出しで1点を返され、続く3番副島の逆転本塁打につながった。ボール判定のとき、普段はポーカーフェースの野村が驚きの表情を浮かべた。捕手の小林誠司(3年)はミットで3度地面を叩いた。この光景が中井監督の胸を打った。「あの1球は完ぺきにストライク。ウチでは審判の判定にどうこう言う教育はしていない。その子が言ってくるんだから。キャッチャーは『どうしたらいいですか?』という顔をしていた」。

 広陵ナインの奮闘が、中井監督の気持ちに火をつけた面もある。野村は7回まで10三振を奪い、被安打は1と完ぺきな内容。7回にはエースが自ら2点タイムリーを打ち、佐賀北の無失点右腕・久保を攻略した。「狙った所には投げた。思い切って投げたので、悔いはない」と野村は話すにとどめた。選手は不平を言えない。中井監督は宿舎に戻っても収まらなかった。「子どもたちは命をかけてやっている。審判の権限が強すぎる。高野連は考えてほしい。これで辞めろ、といわれたら監督をやめる」。広陵は夏3度目の決勝でも勝てず、後味の悪い夏の終わりとなった。【田口真一郎】

[2007年8月23日12時2分 紙面から]

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